大阪北部地震では、京都市内の被害は大きくなかったことが不幸中の幸いでしたが、これを教訓に防災対策の再点検をしなければなりません。先ず、高槻市でブロック塀の倒壊による痛ましい死がありました。二度とこのようなことが起こらないよう、行政に対応が求められます。ここに関しては、市内のブロック塀の状況確認と対策が急ピッチで進められています。

 しかし、マスコミも役所もブロック塀だけを取り上げていますが、危険なのは倒壊の可能性のある老朽化家屋も同じです。京都党は警鐘を鳴らし続けていますが、京都市は、防災より街並み保全を優先している傾向があり、立派な京町家も危険家屋たる老朽化したボロ家も十把一絡げに保全する措置を取っています。再建築不可もそのまま残され、細街路も街並み保全を優先しそのまま活用しています。もちろん、街並み保全と防災は両立させねばなりませんが、どちらが重要かと言えば、人命です。京都は、他都市と同様の地震が来た場合、他都市より死傷者が沢山出ます。これは誰も口にしないが公然の事実です。これを機に、街並保全から人命優先にシフトすべきではありませんか。

 もう1点、被災当日、交通機関が停止し出勤できない職員が大量に発生しました。その中には幹部職員も含まれているという点。市内に住んでいない京都市職員が多い為そうなるのですが、せめて災害時に指揮監督しなければならない幹部職員はすぐに出勤できる体制整備しておかなければなりません。(例えば自宅にバイクを常備しておくなど) 大規模災害時は、猫の手も借りたいわけですが、特に稀少なのは市の職員です。防災計画も、職員の大半が出勤できることを前提に計画が練られています。再点検が必要です。