令和6年の6月から、松井市長の肝いり政策で始まったのが「観光特急バス」です。「観光特急バス」は、運賃を500円にした上で、停車する停留所を減らした観光路線のバスで、観光客を「観光特急バス」に誘導することで。生活路線の混雑緩和を目的としています。

 開始から半年強経過し、交通局が効果検証を行いました。交通局の報告を要約すると、混雑は解消傾向であり、「観光特急バス」の利用者満足度も高いので概ね成功というものでした。産業交通水道委員会でも指摘しましたが、調査も報告結果も非常に杜撰だと私は考えています。

 1つ目は調査自体です。今回の調査は、「観光特急バス」の運用開始前と運用開始後をそれぞれ繁忙期1日ずつと閑散期1日ずつの4日間しか行っていないのです。さらには、前提となるその日の入洛数の人数などの基礎データもなく、そもそも調査の信頼性に欠けます。穿った見方をすれば、良い報告結果になりそうな都合の良い日だけを抽出しているのではないかと疑ってしまいます。仮に悪意がなくても、調査として不十分なのは明らかです。

もう1つは、報告内容です。そもそも「観光特急バス」は、既存路線に追加する形で増便しているのですから、一定の混雑緩和は当たり前です。大事なのは、値段差をつけて高額な運賃の「観光特急バス」を導入したからこその効果検証に、全く踏み込めていません。つまり、同じ資源を投入した際に、これまでからあった観光路線の洛楽ラインや並行の生活路線の増便をした場合と比べて、「観光特急バス」という選択の効果が高かったかが大事なのです。

何度か、観光特急バスを見かけた時に、思ったより混雑してなかったことがあり、十分に利用されていない肌感覚があります。500円という強気な値段設定で、観光客を誘導しきれていないのではないかと私は考えています。近日中に改めて実地調査を行います。