中京区選出の大津裕太です。維新・京都・国民市会議員団を代表して、市政一般について質問致します。

先ず、長寿化社会の中で増え続ける孤立死への対応についてです。

孤立死は、まだ明確な定義が定まっていませんが、「誰にも看取られず亡くなり、死後一定期間経過してから発見されること」というのが一般的な考え方です。また、全国的な統計も存在していないため、正確な数字は不明ですが、内閣府の公表している高齢社会白書によると、東京23区内における一人暮らしの65歳以上の自宅での死亡者数が大幅に増加しているという東京都監察医務院のデータから類推し、同様に孤立死も増加しているとしています。

また、私は消防団に所属して活動していますが、救急出動で孤立死が発見されるケースが増えているという体感もあります。

孤立死は、亡くなれてから発見まで時間が掛かることが多いため、ご遺体の損傷も激しく、亡くなれた方の人間としての尊厳を損なうものであり、また、ご遺族や近隣住人、家主などにとっても大きな心理的な衝撃や経済的な負担があります。傾向としては、今後も孤立死は増え続けることはほぼ間違いなく、行政としても孤立死をいかに防ぐかは重要な課題であります。

先ほども申し上げました通り、孤立死は全国的な統計がありませんが、東京都、鹿児島県、大阪府及び大阪市などは独自に把握に努めております。大阪府及び大阪市は、人数だけでなく、孤立死された方の年齢や性別などのデータ分析をして実態把握に動き始めています。

孤立死の増加は、一般論としては、長寿化、核家族化、未婚化、コミュニティの希薄化などが原因として挙げられますが、個別にみると実に複雑な要因が折り重なっています。専門家も、孤立死対策にはデータは不可欠で、実態把握の動きを全国に広げるべきだと意見されています。

実態把握の実務は、警察に担っていただくことになります。京都府と協調・連携し、京都府市の孤立死に関わるデータ収集と実態把握、傾向の分析をしていくべきでないでしょうか。また、これは同時に、多くの方に孤立死の課題について知っていただくためにも必要だと考えます。お考えをお聞かせ下さい。

本市の孤立死に対する施策は、孤立死に特化したものではありませんが、孤独・孤立対策の取り組みの一部として行われています。

ひとり暮らしの方が、急に体の具合が悪くなった時に緊急ボタンを押すと消防指令センターに通報される「あんしんネット119」をはじめ、民生委員や老人福祉委員の皆様による見守り活動、高齢者サポート職員による訪問活動などの取り組みがなされています。

しかし、ひとり暮らしの高齢者は増え続け、逆に見守りの担い手は減少することが予測され、今後はこれまで以上に孤立死の防止は困難になると推測できます。

従来から言われている通り、自治会や地域活動をはじめ、近隣住人や社会との接点をもってもらえるような取り組みは根底として欠かせません。一方、様々な理由で近隣住人との交流を嫌がられる方も多いのも現実です。

デイサービスなどの介護サービスや宅食サービスを利用していただくのも1つの方法ですし、特別養護老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅に入居していただくのも1つの方法です。特に、経済的な理由や要介護度が低いなどの理由、入居順番待ちなどで、特別養護老人ホームに入れない・入らないケースを改善・見直していくことも必要ではないかと思います。

また、以前から電気ポットの使用状況で見守りを行うサービスがありますが、技術進化もあり、人感センサーや緊急通報サービスによる24時間体制の見守りや、コミュニケーションロボットとクラウドサービスを活用した遠隔コミュニケーションや見守りなど、テクノロジーを導入することで高齢者の孤立死を防ぐ取り組みが広がっています。

こういったツールを積極的に後押しする自治体も増えてきておりますが、本市でも、ひとり暮らしの高齢者の見守りに掛かる積極的な情報提供やICTをはじめとした見守りツール導入への補助等の取り組みも検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。

孤立死は、お亡くなりになってから発見されるのが時には長期間かかるため、ご遺体が腐敗し、不動産が毀損するケースも多くあります。こういった場合、ご遺族が原状復帰等の経済的負担をすることが一般的です。しかし、孤立死される方の場合、近親者がおられないことも多いため、近親者がおられなければ家主が負担することになります。これらの経済的負担は、金額も小さくなく、百万円以上にのぼることも少なくありません。

こういった孤立死による経済的なリスクも一因となって、高齢者、特に単身の高齢者が家を借りようとしても断られてしまうことが多くあります。人口減少により、空室も増えていく中で、高齢者・家主の双方にとって、この問題は解決していくべき課題です。

本市はこの課題に対して、高齢であることや障害があることを理由に入居を拒まない賃貸住宅である「すこやか賃貸住宅」の拡大と情報提供に取り組んでおられます。大変良い取り組みではありますが、例えば、私の地元の中京区で登録物件は23件、全市でも300件未満とまだまだ量の面で足りておりません。

「すこやか賃貸住宅」が広がらない最大の理由は、多くの高齢者が連帯保証人を立てられないことです。本市は家賃債務保証制度の案内もされていますが、「すこやか賃貸住宅」が広がらない背景には、これらのサービスが家主にとって不十分だからではないでしょうか。

そこで、本市には、高齢者住宅財団などの家賃債務保証に取り組む諸団体や宅建業者とも連携し、家主が高齢者の入居を受け入れやすい仕組みの構築を改めて検討し、「すこやか賃貸住宅」の拡充に更なる注力をしていただき、また、あわせて、孤独死保険の普及にも尽力いただきたく思いますが、ご見解はいかがでしょうか。