松井新市長は市長選挙で「府市協調」の継承・発展を前面に押し出してきましたので、3月市会の市長総括質疑では、私が考える現状の「府市協調」の課題を指摘するとともに、改善を求めました。

<課題①>
・来年度の国民健康保険の京都市から京都府への納付金が、間際になって数十億円単位で引き上げられたが、京都市は寝耳に水だった。

・eスポーツの分野で府市での協力を求めたが、京都市は産業観光局で産業関連の所管、京都府は文化生活部で文化関連の所管でカウンターパートナーとなる部署ではないから、コミュニケーションをとったことがない。

・コロナ禍での感謝数の公表が、京都府は京都市以外の府下の感染者数を発表し、京都市は京都市の感染者数を別で発表し、メディア側で合算をしなければいけなかった。

市長と知事のトップ会談で目玉事業を推進するだけではなく、現場レベルで日常的にコミュニケーションをとれる体制を構築すべきと提案しました。

<課題②>
・京都府の事業で、対象者が「京都市在住者以外」となっており、京都市民だけが受けられないものが散見される。

・北陸新幹線の延伸について、多額の地元自治体負担金が想定され、現行ルートの是非を検討していかなければならない中、府と市の間で財政負担の議論が一切されていない。

京都府と利害が対立して放置されている課題も、京都市側から積極的に解決に向けてコミュニケーションを図るべきと提案しました。

<課題③>
・子ども医療費無償化など、「府市協調」の目玉政策になることで、府が進捗しなければ前に進まなくなっている。府下の他の自治体は、独自予算をつけて、既に高校生まで無償化の議論をしている中で、京都市は中学生まで1,500円負担と大きく後れを取っている。

喫緊の課題については、府市協調での進捗と並行で、独自予算をつけるなどの対策を行うべきと提案しました。