28年度予算の集中審議(局別質疑)が始まりました。

1日目は、都市計画局の審議です。私からは、東大路通り歩道拡幅を中心に質疑しました。年末に、新聞各紙上で「東大路通歩道拡幅凍結」等の報道がござました。一方で、27年度予算の持ち越しや新規予算として当該事業の予算が計上されていたため、今時点での事実関係と今後の対応を確認しました。

27年中に当局で調査をし、東大路通歩道拡幅をした場合の交通への影響調査を実施したところ、交通渋滞の影響は堀川通まで及び、全市的な交通に大きな影響が出るという結果が出ました。これを受けまして、現状においては歩道拡幅(車道減少)を行うことが出来ないという判断をしたため、前述の報道となりました。「現状においては」ということはどういうことかに対しては、車道減少しても交通渋滞が一定以下に抑えられる段階にならなければ、拡幅を出来ない。時間軸では、少なくとも10年以上は無理だろうとの回答でした。

では、交通渋滞が一定以下にするためにどのような対応をするかという点に関しては、1つは既に進めている車両の総量を減らす施策の推進です。市民が公共交通機関を利用することを推進するとともに、下記のような取り組みが進められています。

郊外に車をとめて、中心部には公共交通機関で移動するパークアンドライドの推進。これに関しては、他党の議員からも質問がありましたが、パークアンドライド自体の認知度が極めて低いとともに、駐車場の拡大に関しても伸び悩んでいる課題があります。

観光客のマイカーによる入洛の抑制。これに関しては、入洛時のマイカー利用割合は、H25年15.1%からH26年9.9%へと減少しており、一定の成果が出ております。

また、阪急電車や市営地下鉄、バスの相互乗り換えをできる環境をつくるべきという意見も多方面から出ております。こちらは、実現には課題が多いため、すぐには無理という状況ですが引き続き検討を続けています。

もう1つは、京都市は南北道路の動線が弱いため、特に京都駅で南北が分断されてしまっている箇所の貫通を出来る範囲で進めていくということでした。

一方で、四条通の歩道拡幅が街のにぎわいを目的とした事業に対して、東大路通の歩道拡幅は歩道状況が悪いため、安心安全の歩行空間を目的としております。

歩道空間の改善に関しては、私達も従来から主張してましたが、こう配の急な傾斜を緩やかにすることや、バス停の改善、車道減少を伴わない範囲での歩道拡幅に関しては、京都市単独で対応できる部分は、この間に対応してきました。今後に関しては、沿道沿いの住民や事業者の皆様に一部協力していただくことで、歩道拡幅が可能な箇所が多数あるため、個別に協議を進めていくとのことです。

前年からの繰り越しが約1,500万円、今回の予算が500万円で、合計で2,000万円が計上されています。これは、上記の個別協議のための実地調査や案の作成、実際の協議に使うということです。28年度中(29年3月)迄に、全ての箇所の対応方針を固めるということです。