5月市会の二次編成予算と一緒にR9年までの中期財政収支試算が提示されました。
一見、収支均衡を継続できる試算となっていますが、細かく確認するとまだまだ予断を許さないことがわかりました。1番の懸念は、経費の歳出見込みは機械的な試算に過ぎないという点です。
例えば、社会福祉経費は2025年(R7年)に団塊の世代が後期高齢者になることで大幅増するはずですが、収支試算では過去の数字からの延長で機械的な計算がされています。
また、「上記以外の歳出」に至っては、収支均衡するために逆算で計算しただけで積算根拠はありません。この数字(940億円)でないと収支均衡できないだけで、実際に940億円でおさまる理屈は全くありません。
また、この収支試算には、市長が選挙で掲げた様々な公約(例えば、子ども医療費の自己負担の軽減や2人目以降の保育料無償化等)の財源は含まれていません。
この不安定な収支見通しの中で、行財政改革計画で休止していた事業の再開も散見されます。
財源は限られているのだから、新たに何かに投資をしたければ、新たに改革をして財源を生み出すことがセットでないといけません。
積算根拠が曖昧な中期財政見通しで失敗した門川市政の二の轍を踏まないよう、引き続き厳しく指摘していきます。