中京区選出の大津裕太です。地域政党京都党市会議員団を代表して質疑いたします。

まず、冒頭にコロナ禍で一年以上に最前線で対応にあたっていただいております医療従事者の皆様、PCR検査などに奮闘いただいております保健所関係者の皆様をはじめ、安心して暮らせる京都市のためにご負担・ご協力をいただいております全ての市民の皆様に心より感謝申し上げまして、質問に入らせていただきます。

【新型コロナウイルス感染症対策】
◎介護を必要とする新型コロナ患者への対応

まずは新型コロナウイルス感染症対策について伺います。1点目は高齢者等介護を必要とする新型コロナウイルス患者への対応です。

昨年末、今年1月と、京都市で入院調整中のため自宅待機となっていた方が相次いでお亡くなりになられました。本来であればご高齢で症状があり基礎疾患もお持ちだったことから、入院もしくは宿泊療養施設に入っていただくことが望ましい方々でしたが、受け入れ病院が見つからないまま入院調整中に様態が悪くなり、残念ながら帰らぬ人となってしまいました。

ご高齢者や介護を必要とする新型コロナウイルス患者の方々であっても、入院調整中は自宅待機か介護施設での待機となるため、介護職員が引き続き介護にあたっておられる場合もあり、不慣れな感染症対策もあり大きな負担増となっています。介護の中での濃厚接触もありますし、認知症等により歩き回られることも避けられず、他の施設利用者に感染が拡大してしまうクラスターも発生しています。一人で自宅待機をしているご高齢者も、ずっと横になっていては急激に体力が落ちてしまうため適度なリハビリが必要です。

とはいえ、それではとにかく入院してもらうことが是とは言い切れず、次は病院で介護職の行っていた介助などを看護師が行うこととなり、認知症の方への行動制限は難しいなど,医療従事者の負担が過重となり医療現場の負担を増大させることになります。

そこでご提案したいのは、今ある宿泊療養施設にワンフロアや一部の区画だけでもリハビリ等の介助ができる人員を確保し、介護機能を持たせた無症状者・軽症者用の設備を備えることです。もちろん、介護を提供する上での充分なスペースを確保できるかといったハードの課題はありますが、医療逼迫のリスクや福祉施設でのクラスター、自宅療養中の死亡といった重大事態を防ぐために、取り組みを求めます。この点について市長のご所見をお聞かせください。

◎後遺症・治療後の相談窓口

2点目は、新型コロナウイルスの後遺症対策に関して伺います。新型コロナウイルスの後遺症は「LONG COVID」とも呼ばれていますが、国内での新型コロナウイルス感染拡大が言われてから約1年が経つ中で、一般的には後遺症はおよそ2割の方に出て、その半分の方々は120日以上後遺症の症状が出続けると言われています。和歌山県で昨年11月に実施した新型コロナウイルスに係る後遺症のアンケート調査によれば、退院後2週間以上経過している方でも後遺症と考えられる様々な症状のある方は回答者の46%と約半数もおられることが分かりました。後遺症は、嗅覚障害、倦怠感、味覚障害、呼吸困難感、頭痛、脱毛などといった順で出やすく、働き盛りの年代で有症状者が多かったこともわかりました。

現在京都府下では累計約8,000名の陽性者がおられるため、2割なら1600名、5割なら4000名近く後遺症を経験された、あるいは現在も続いている方がおられることになります。

新型コロナウイルス後遺症患者の方々が今困られているのは、いつ治るかわからないため心身面でも経済的にも負担が大きいこと、受診できる病院が日本ではほとんどなく、少なくとも京都にはないこと、体のだるさなどで仕事を休みがちになり職場の理解を得られにくいことなどの声があがっています。

日本では新型コロナウイルスの後遺症は直接的な因果関係が分からないことが後遺症対策に踏み出せていない要因と言われます。例えば心の問題など、どこからどこまでを後遺症として認定するのかが難しいのは分かります。しかし、何らかの後遺症がある場合は他の病気が隠れている可能性もあることからお医者さんにかかることが望ましいとされています。

後遺症外来を実施しているクリニックでは、強い運動をきっかけに倦怠感等の症状が出現することがあるなど、一定の傾向に対して注意喚起がなされているところもあります。

現在、京都市では新型コロナウイルスの入院勧告解除後に再燃を想定した健康状態の確認は求めておりますが、後遺症に関しては、特に実態把握や案内はされておりません。

しかしながら、後遺症の初期に対処を間違って症状を悪化させてしまうケースが多く見られるとの指摘もあることから、京都市でも京都府と連携して後遺症の実態把握を行い、療養期間を終えた市民の皆様が安心して日常生活を取り戻せるよう、医療的に対応してくれる病院を呼びかけ、確保していくことを求めます。新型コロナウイルスの後遺症に対して専門外来設置への支援も検討すべきです。この点について是非ご対応をいただくことを求めますがいかがでしょうか。

◎ワクチン接種【要望】
次に新型コロナウイルスワクチン接種について述べます。
京都市でも医療従事者への接種が始まっております。本市への供給量及び供給スケジュールについては現時点では未定であり、不確定要素もありますが、市民にスムーズにワクチン接種を行えるよう何点か要望致します。

1点目は、ワクチン接種の有効性、副反応などの情報をできるだけ丁寧に市民に周知をお願い致します。多くの市民はワクチンに関心がありながらも、副反応を心配しておられます。打つ場合と打たない場合の両方についてメリット、デメリットを比較できることが重要です。副反応の情報と接種せずに感染するリスクを合わせて判断いただくためにも、HPはもちろんのこと、市民しんぶんは必要な情報が発行の流れの期限内に間に合わない場合でも号外版の発行を検討するなど市民に分かりやすくお示しいただくことが重要だと考えます。

2点目は、ワクチン接種によりアナフィラキシーショックが発生した場合の対応です。接種会場での初動対応の徹底はもちろんのこと、その後の経過観察も必要となります。診療所やクリニックがSOSを出した際に受け入れをお願いできる病院との協力体制の構築を是非お願いいたします。

ここまでを第1質問と致しますので、答弁を宜しくお願いします。

【持続可能な行財政改革】

次に財政健全化を目指す令和3年度予算及び中期財政改革について申し上げます。昨年の9月議会以来、財政の建て直しに本腰を上げ、これまでにない歳入・歳出の見直しが行われていること、また、コロナ禍で臨時的な支出が多い中で、令和2年度の補正予算では特別の財源対策を追加で行うことなく年度末を迎えることは、大変評価しております。しかし、京都市の現在置かれている状況を考えると、十分な取り組みであるかというと残念ながら不十分と考えております。

まずは自治体として一年でも早い脱却を目指すべき公債償還基金の取り崩し金額の見通しについてです。今回提示された令和15年までの中期財政見通しでは、本市が現在の改革案を行ったとしても、財政破綻を先送りする延命はできていますが、財政破綻を回避できておらず、いずれは財政破綻に向かう道となっております。

令和15年時点の公債償還基金の残高予測473億円も、満期一括償還の約1年分の残高を割ると翌年の対応が出来なくなるために基金が枯渇するぎりぎり額であり、「持続可能な行財政」を掲げているにも関わらず、計画段階で成立しておりません。

そもそも、この見通しではその間に災害や経済危機などの有事が一度でも起これば、たちまち取り返しのつかないことになってしまいます。また、今後10~20年の間で公共施設や社会インフラの老朽化対策の改修が立て込むことが見込まれ、支出が増えることに堪えうるのかも大いに疑問です。

今回示された見通しでは、令和15年度以降のその先が描かれておりませんが、令和15年度以降は、市長の仰る「水平飛行の段階」や「上昇の段階」は訪れるのでしょうか?また、訪れるのであれば、令和15年までにできないことがその後できる根拠について、お答えいただきたいと思います。本来は今回の改革期間の間に「水平飛行の段階」や「上昇の段階」の見通しを立てて健全化に向き合うべきだと考えますが、改めてそのご所見も伺いたいと思います。

一部、他都市水準を上回るサービスを提供する事などで、収支バランスが合わず、負担の先送りをしていることが財政悪化の原因にもなっており、これを解消していくことが、今後の改革の重点項目としているものの、今回の予算はその改革に足るものとは言い難いものとなっております。

例えば補助金は年間500件、200億円弱も出されておりますが、今回改革の方向性として「一旦休止したら何が生じるか」の観点から総点検に着手してゼロベースで見直していくとしながらも、今回の予算案ではわずか8億円しか削られていません。ゼロベースで見直すのであれば、以前にも触れたように団体決算に対する補助金の割合や繰越金の割合、補助金の使途内容、補助金事業の受益者など、客観的な指標により全庁的に判断できる仕組みをもって対応すべきです。京都市の今回の補助金の見直しは全体像を見渡した上でどのような視点で見直しの事業や割合を出されたのかお示しください。

人件費に関しては、職員の給与減額に踏み込んだことは評価に値しますが、減額幅が十分かは議論が必要です。今回の給与減額は総額で14億円、最大削減幅で6%ですが、本市の人件費総額の約1600億円と比較すると1%にも届きません。また、本市の人件費は20政令市の中でもトップクラスに高いのが実態です。

他都市よりも職員数が多く、かつ平均年齢が高いからとはいえ、本市職員の本給の合計額は681億円と、人口規模の差を補正した数字で、他都市平均よりも58億円も上回っております。その中で、今回捻出額が14億円ではまだまだ他都市よりも高水準であり、本気で財政再建に取り掛かろうとする最中としては規模が小さすぎると言わざるを得ません。今後さらに踏み込んだ削減を求めます。

人件費においては、10年前の財政審議会でも他都市より人件費が高く推移していることから是正するよう指摘があったと伺っております。そして、今回の行財政審議会でも、他都市より給与水準が依然高い状態であることから、少なくとも平均まで下げるよう指摘もありました。今回の給与減額による人件費是正案は他都市平均並みのところまで至れておりますでしょうか?

緊急的な財政対策としての給与減額も大変重要ですが、加えて、職員給料表の見直しによる3級・4級の上限金額の引き下げを提言します。また、その際には本市職員の85%を占める非管理職の職員も人事評価により昇給幅を決め、貢献度に合わせて昇給に差がでるように改革することが必要です。財政難による一律のカットが生じても、職員の個々の貢献度、活躍度により給与に反映され、給与の伸び幅を担保できることは職員のモチベーションの維持にも大変大きく作用すると考えます。人事においても京都市はもっと経営感覚を盛り込んでいくべきと考えます。

この点も、ご所見を伺います。

◆アフターコロナに向けたワークプレイス戦略

最後に、アフターコロナに向けたワークプレイス戦略についてお伺いします。

今後の市政運営の上で大きく6つの具体的な視点が掲げられ、その1点目として全ての世代が安心安全に暮らしていけるまちづくりの一要素として、若者や企業を定着させることを重要視されています。現状、京都府内の出身者の地域内就職を見るとその割合は12%と、近隣の大阪や兵庫と比べても半分以下です。

また、京都では実に大学生の81.7%が地域外に就職していってしまっているなど、20代の就職期や30代の子育て期で市外に移り住んでしまう方が多く、若者・子育て層の人口の転出超過が目立っている状況を何とか改善させなければなりません。

そんな中刮目すべきは、コロナ禍によってテレワークの導入に拍車がかかったことです。昨年4月・5月の緊急事態宣言が解除された後もテレワーク実施企業は25.7%と2.2ポイントの微減に留まっており、多くの企業がテレワークを続ける中で、オフィス需要の量と質の両面で変化が生じています。

これまで、企業側も優秀な人材確保や地域のブランド力ゆえに国内・海外から京都市での事業設立には熱視線がありながらも、とにかくまとまった土地がない、オフィスがないためにそれが叶わないという壁が立ちはだかっていました。

しかし、テレワークが浸透し、従来のオフィスに自宅やサテライトを加えたオフィスの分散化や、派生として自宅とオフィスに次ぐ「第三の拠点」のニーズも高まっています。オフィスの縮小移転を検討する企業のほかに、曜日で借りるオフィスといったこれまでにない契約形態への注目も高まり、ホテルやマンションにコワーキングスペースを設置する例も目立ちます。こういった新しい働き方に沿ったオフィス空間創出なら京都市にもポテンシャルはあるのではないでしょうか。

また、スタートアップ・エコシステムの構築にも寄与する取り組みだと考えております。京都市が目指すらくなん進都への企業集積も大変重要な取り組みですが、加えて、田の字地区や京都駅周辺にも、新たなニーズに沿ったワークスペースの掘り起こし展開すべきと考えます。

例えば成果連動型民間委託PFSの手法を使い、金融機関に企業誘致をご協力いただき現地雇用の貢献と引き換えに成果報酬を図るのも手です。また、自宅に個室がなくテレワークの拠点として利用したいという需要を受け止めるにはホテルや旅館の部屋を活用するのはもちろんのこと、様々なスペースを働く場所として捉え直す必要があります。例えばJR東日本実施しているような電話ボックス型のステーションブースを本市の地下鉄駅に設置し、駅ナカオフィスを展開することなども考えられます。

こういったオフィスへの新たな価値観をいち早くくみ取り、高度人材の供給量や都市ブランドとして競争力のある京都市が大変ネックとなっているオフィス不足のジレンマを突破できる若者が住み続けられる活力ある街の構築を求めます。この点、新たな提案ですぐに実施などの判断は難しくとも、方向性として市長のご所見をお示しください。

以上で、私の代表質疑を終わります。ご清聴ありがとうございました。