先週の9月22日の本会議で9月市会が開会致しました。9月市会は、前年度(令和2年度)決算の審議をメインに、補正予算や条例改正を審議します。

令和2年度は、予算時点ではコロナ禍の影響をここまで予見しておらず、年度途中で当初予算の減額の見直しや、コロナ対策の大型補正予算の計上など、通常ではあり得ないような対応が続いた1年でした。

更に、年度の真ん中で財政破綻の危機が広く公になり、汎用コンピュータのオープン化では異例の100億規模の損害が出るなど、コロナ禍以外でも異例尽くしでした。

決算の審議は決算の審議でしっかり行いますが、決算はあくまで予算が適切に執行されたかの確認ですので、大事なことは、決算の数字を踏まえて、今後どうしていくかという点です。

門川市長の出している行財政改革計画は、財政危機を回避するものではなく、延命措置にしか過ぎません。そして、たらずまいは、大幅な(人口増や所得増、固定資産評価額増等による)税収増で埋めるという極めて楽観的な計画です。

また、歳出の削減も、9月市会で敬老乗車証と学童保育の見直しだけを先出ししており、全体を俯瞰して優先順位を付けた形跡がありません。敬老乗車証は、以前から議論にあがっていましたのでわかりますが、学童保育の保育料見直しは、何故これだけが先出しで議論されるのかが全く理解できません。

これまで、財政状態の危険性や財政再建の必要性をどれだけ訴えても、門川市長の心にはあまり響いていないようでしたが、昨年来、ようやく市長自身も危機感を持って財政再建に舵を切ったことは間違いありません。

あとは、本当にそれで足りるのか、優先順位はそれでいいのか、もっと知恵を出して変えられることはないのか、しっかり議論して参りたいと思います。