京都市は、「女性活躍推進法に基づく特定事業主行動計画」で、職員人事における女性管理職割合の目標を25%から19%に引き下げました。 さらに今年3月策定の「第6次男女共同参画計画」では、同じ指標について従来の数値目標をやめ、「モニタリング指標」に格下げしています。
つまり、行政としての積極的な政策目標として掲げることは取り下げつつ、法に基づく事業主としての義務的な目標だけを「現実的なライン」に下げて残した構図だと言えます。難しい課題だからこそチャレンジングなプロセス指標を掲げて政治的にコミットするのではなく、「設定しづらい」「達成困難」といった理由で目標そのものを曖昧化・縮減する姿勢が透けて見えます。
この傾向は、松井市政下の他分野にも共通していると感じます。
昨年、京都市の25年間のビジョンである「京都基本構想」が策定されました。従来であれば、「京都基本構想」の実現に向けた具体策として10年間の中期計画である「京都市基本計画」を同時に策定していたのですが、「変化の激しい現代では先行き予測が困難」との理由で廃止したことも象徴的です。
財政の中期計画、新しい公共の定量的な成果測定、人口動態のターゲットなど、市長公約レベルの重要施策においても、具体的な数値目標やプロセス指標の設定が避けられています。
私はEBPM(客観的なデータや科学的根拠に基づく政策立案)と、市民が判断可能な事業評価の仕組みを重視している立場から、この「数値目標による自己拘束を避ける」行政運営は大きな課題だと考えています。数値目標は、批判されるリスクと引き換えに、政治と行政が自らを縛るためにも必要です。


