“安定的な皇位継承策を巡り、昨秋に始めた非公式の識者ヒアリングを終えた”という報道がされています。

その報道の中でも、各社「女性・女系天皇」と「女性天皇」と「女系天皇」を混同するような表現をしていますが、わざととしか思えません。男系女性天皇と女系男性天皇(もしくは女系女性天皇)は全く意味合いが違います。

男系・女系の言葉の使い方も、父系天皇と母系天皇にした方がわかりやすいのではないでしょうか。

母系男性天皇もしくは母系女性天皇は、これまで父系を維持してきた日本の歴史を考えると、私は反対の立場です。

女性天皇の是非の議論では、私は賛成の立場ですが、残念ながら、女性天皇を認めても、父系の皇位継承問題は全く解決しません。今の日本の現状では、悠仁親王が多くのお子様に恵まれれば一旦は解決しますが、それ以外では、旧宮家(旧皇族)の皇籍復帰しか基本的には手段がありません。

女性宮家は、また別の議論として考えるべきです。皇族の方の人数が減ることで、お一人お一人の公務負担が大きくなっているので、この負担軽減の意味が大きいからです。これが母系天皇に繋がるという論調もありますが、私はしっかり皇位継承のルールを定めていれば、全く問題ないという立場です。

様々な立ち位置の意見があってもよいと思いますが、女性天皇と女系(母系)天皇の明確な区別、女性宮家の議論の区別をしっかりして、国民が誤った前提で議論しないようにしなければいけません。

そういう意味で、各社の報道のように、わざとなのか、議論をごっちゃにするようなマスコミの姿勢に強い憤りを感じます。